『あんぱん』から学ぶ!3つのポイントで綺麗になる包餡のコツと成形

あんぱん

成形方法とレシピ

パン作りを始め、多くの方が最初に苦戦する成形が包餡です。

昔ながらのあんぱんやクリームパンは包餡成形の代表的なパンですが、

綺麗に包餡しないと中の餡子やクリームが飛び出したり、生地が不均一に薄くて餡子が透けて見えたりします。

この二つは包餡初心者が必ず通ってしまう失敗の一つです。

これから紹介する3つのポイントは私がパン屋さんで包餡を教える時に必ず伝えているコツになります。

今すぐ完璧にできるようになるわけではないですが、意識しながら成形することで確実に良くなっていくので参考にしてみてください。

このページでは最初に成形動画と包餡のコツから紹介していますが、

作り方概要からは作業工程に沿ってパン作りを解説しています。

成形方法

  • 生地重量  50g
  • 餡子    50g

最初の内は餡子を少なめ(40~45g)にしておくと上手く成形できます。

慣れてきたら増やしていきましょう。

包餡のコツ

成形中の意識ポイント
  1. 生地は真ん中を少し厚く、周りは少し薄く伸ばす
  2. 餡子は玉になるように意識し、生地の周りには付けない
  3. 円を描くようにくっつけながら包む

生地は真ん中を少し厚く、周りは少し薄く伸ばす

包餡は少し生地を引っ張りながら包むので生地の中心が薄くなりやすく、周りの生地を合わせながら包むので包んだ所は厚くなりやすいです。

そのため、これを意識すると一定の厚さで包餡できるようになります。

 

餡子は玉になるように意識し、生地の周りには付けない

玉にする意識を持つことで高さを出します。

ある程度高さがあった方が包餡もしやすく、周りにも付きにくくなります。

餡子の場合はあまり気になりませんがカスタードクリームのように油分を含むフィリングが周りについてしまうと生地同士がくっつかず包むのが難しくなります。

 

円を描くように端からくっつけて包む

円を意識することで均等に引っ張りながら包むことができます。偏りがあるとそこから穴が開いたり餡子が薄く見えたりしてしまいます。

くっつける際は生地を薄く繋げるように意識するとあんぱんの底が厚くならず、生地の厚みが均一になります。

まとめ

もうお気づきの方もいるかもしれませんが、

3つのポイントは全て生地を均一な厚さにして包餡することになります。

生地の厚さの不均一さをなくすことで、包餡がうまくいかない方のほとんどが改善され綺麗な成形ができるようになります。これからさらに上達したいという方は生地の均一さを追求していくと上達していくと思います。

成形動画

読み込めない方はこちら
包餡

生の生地で具材を包むことを”包餡”といいますが、これはアジアを代表する成形方法の一つです。

焼いた後にジャムやクリームを入れる方法はドイツを始めヨーロッパやアメリカで多く見られますが、焼く前に包む方法はほとんど無く、日本などのアジア圏の伝統的な製法です。

成形の方法は国、地域、お店、製品などで異なりますが”あんぱん”の包餡では割とベーシックな成形だと思います。

あんぱんの作り方概要

これからこのパンの作り方を大まかに説明していきますが、もしもわからないことがあれば下記の パン作りの始め方 をご覧ください。

パン作り初心者~中級者向けにパン作りの流れにそって説明しているのでわからない部分だけを見れるようにしています。

また、それぞれのテーマ下に詳細へのリンクを載せています。

レシピ

今回使った生地はあんぱん系のレシピです。

ほんのりと甘くてしっとりめの生地なのでそのまま丸パンにしても美味しく、

餡子やカスタードクリーム、生クリームなどの甘めなフィリングとの相性抜群な生地です。

計量のコツや注意点について

ミキシング

  1. バター以外の材料を混ぜる
  2. まとまった生地を捏ねる
  3. 冷えたバターを手で握り潰しながら捏ねる

ミキシングには ”手捏ね” と ”ミキサー” の二種類あります。

時間短縮や手間を減らす、品質を安定させるのにミキサーは便利ですが、パン作りを始めたばかりの人は無理にそろえなくても大丈夫です。

工程は簡単で材料を量ったら上記の順番で混ぜて捏ねていくだけです。

もうちょっと詳しくミキシングについて紹介しているので下のページを参考にしてみてください。

手捏ねでのミキシングについて

一次発酵

二種類の方法

常温~高温発酵
  1. 室温~30℃で30分前後
冷蔵発酵
  1. 室温で15~20分置く
  2. 余分な空気を抜くパンチ
  3. 冷蔵庫で一晩かけて熟成発酵

常温発酵や高温発酵は通常の方法で一般的にほとんどのパン屋さんがこの方法でパンを作っています。

冷蔵庫発酵はオーバーナイトとも呼ばれる手法で、ふんわり・もっちりとした食感やうま味を生み出します。

自分の生活スタイルに合った方法を選べばいいと思います。

家庭で作る場合はよっぽどのことがない限り冷蔵発酵をオススメしています

冷蔵発酵は翌日にパンを焼く方法で、12時間経ったら24時間経つまでの間いつでも成形できる便利な発酵法です。

今日は生地を仕込んで続きは明日にしよう!なんてこともできちゃいますよ

成形

  1. 分割と丸め
  2. 生地休憩 室温で15~20分
  3. 成形

一次発酵が終わったらいよいよ成形です!

生地を50gに分割してから丸めて、生地を休憩させます。

成形

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成形意識ポイント
  • 生地は真ん中を少し厚く、周りは少し薄く伸ばす
  • 餡子は玉になるように意識し、生地の周りには付けない
  • 円を描くようにくっつけながら包む

二次発酵

  1. 成形生地を並べる
  2. 二次発酵 約1時間(室温~30℃)

発酵して一回り大きくなることを考慮して天板の上に並べていきます。

常温~30℃でゆっくりと1時間ほど発酵させます。

温度によって発酵時間が変わり、

低温になるほど長く、高温になるほど短くなります。

温度が高すぎて発酵オーバーになることだけは注意しましょう。

二次発酵について

焼成

  1. オーブンの温度を200℃に上げる
  2. 卵または牛乳を塗る
  3. オーブンで約10~15分(190℃設定)

オーブンの温度を上げる

オーブンの発酵機能を使っている場合、発酵が終わったら取り出してオーブンを℃に上げます。温度が上がるのに15分以上かかる場合や何分かかるかわからない場合は、早めに取り出してビニールを被せてオーブンの温度を上げ始めてください。

発酵の目安が60分なら50分の時に、80分なら55~60分の時に取り出す感覚で概ね大丈夫です。

卵を塗る

ミキシングの際に余った卵をしっかりと溶きハケで生地に塗っていきます。少なかった場合は牛乳を卵に対して半分程度まで入れて増量しても大丈夫です。余らなかったら牛乳だけでも大丈夫!多少艶感は落ちますが優しい色合いになってそれも良いと思います。

オーブンで約分(190℃)

200℃に余熱したオーブンを190℃に変更して約10~15分焼きます。

オーブンによって色付きが違うので初めて焼く場合は焼き時間の2/3くらいで様子を見てみましょう。

卵を塗っているのでスチームなどはあまり考えなくて大丈夫です。

卵アレルギーで卵を塗れない場合は牛乳か水を塗り、天板に大さじ3くらいの水を垂らしておきましょう。

昔ながらのあんぱん

レトロなパンの代表といえば”あんぱん”

ほんのりと甘く、ふんわりとした生地に餡子を詰めた伝統的な日本のパン

せっかくなら材料にもこだわって餡子作りからやってみるのも良いと思います。

他にも様々な成形やレシピがあるのでよかったらそちらも参考にしてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

その他の難易度別成形

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