【LINE限定】伸ばしの極意

伸ばしの極意

パン成形の基礎技術

生地伸ばしには2種類あります

  • 平状に伸ばす
  • 棒状に伸ばす

どのパン成形でも必ずと言っていいほど使われている生地伸ばし
成形の前準備として使われたりもするので応用の幅は想像以上です

・平状伸ばしは
あんぱんや食パンなどの成形に多く使われ、
・棒状伸ばしは
編み込みパンやフランスパン、ベーグルなどの成形によく使われています

そんな伸ばしの技術が

  • 何を意識したら上達するのか
  • どんな伸ばしが上手な伸ばしなのか

この2つに重点をおいてそれぞれ解説していきます

今回の記事は特に
「Instagram や YouTube等の生地伸ばし動画」や「上手な先生がする伸ばし」のレベルになるにはどうしたらいいのか?
「今の伸ばしが上手にできてるか分からない」
「編み方はあってるのに編み込みパンがキレイにできない」
こんな感じの疑問を覚えている方は是非最後までお読みください

プロの生地伸ばし

平状に伸ばす

読み込めない方はこちら

Instagram や YouTube等の動画や実際に伸ばしが上手な人のやり方などをまだ観たことないよ~って方は
コチラの動画を一度観てからこの後の解説を読むようにお願いします

なんとなくで良いので
工程のイメージができてたら大丈夫です

やっている作業工程はこんな感じ
今回は麵棒を使った方法を紹介します

  1. 真ん中から伸ばし始める
  2. 端は1cm残すようにする
  3. 生地を90°回転する
  4. 1~3を繰り返す
  5. 生地を目的の厚みまで伸ばす

棒状に伸ばす

読み込めない方はこちら

Instagram や YouTube等の動画や実際に包餡が上手な人のやり方などをまだ観たことないよ~って方は
コチラの動画を一度観てからこの後の解説を読むようにお願いします

なんとなくで良いので
工程のイメージができてたら大丈夫です

やっている作業工程はこんな感じ

  1. 生地を円状につぶす
  2. 三つ折りから二つ(or三つ)折り
  3. 閉じ目は常に下にして
  4. 真ん中から端へ伸ばす

それぞれの基準

平状伸ばしの基準

  • 生地にハリがある
  • 均等な厚みになっている
  • 目的の形や大きさになっている
  • 毎回同じ形を作れる

目的の形は円、楕円、四角など

棒状伸ばしの基準

  • 生地にハリがある
  • 均等な太さになっている
  • 目的の長さになっている
  • 毎回同じ形を作れる

以上が伸ばしの基準になっています

これからの解説はこの基準を満たすように成形できるコツです
解説を通して「基準を満たすようにする工程の工夫」も感じてもらえたら一石二鳥だなと思っています

この基準はリオの基準です
しかし、キレイに見える伸ばしの共通事項なので、この基準で伸ばしが「できる」技術は習得しましょう

伸ばしのコツと意識

平状伸ばし

平状に伸ばすには6つのコツがあります

  • 麺棒の持つ手は端、生地は中心
  • 麺棒と手の重みを使う
  • 麺棒の方向は変えない
  • 常に真ん中から伸ばす
  • 最初は目的の厚みにしない
  • 端は1cm程度空ける

円に伸ばすには十字+十字
楕円ならⅠ字
四角なら十字+凹み

生地を平状に伸ばすには以上の6つを意識して
目的の形に合わせたやり方で伸ばすようにするのが何より重要です

先ほども言ったように今回は麵棒を使った方法を中心に解説していきます
手で伸ばす場合でも参考になる所は多いです

麺棒の持つ手は端、生地は中心

麺棒を使って生地に均等な力を加えるために
手・生地・麺棒の位置関係は注意しましょう!

  • 手は麵棒の端
  • 生地の中心線(黄線)と麺棒の中心を合わせる
  • 指の付け根を麵棒に置く

これらが麺棒を使う時の基本配置です
生地の中心と右手・左手の距離(青線)がバラバラだと
麺棒の角度がずれたり、「てこの原理」が働いて生地にかかる力が偏ったりしてしまいます

これらを防ぐために基本配置は守るように麵棒は使いましょう

麺棒は35~45cmくらいがオススメ(写真のは44cmくらい)
45cm前後だと500gくらいまでの食パン生地も成形しやすいです

麺棒と手の重みを使う

麺棒の基本配置をしっかりとすること
生地の固さが固すぎないのが前提

力を加えてしまうと目に見えない力加減に強く影響してしまい、加える力加減のバランスも変わってしまいます
力加減が不安定になると生地の厚みも不均一になります

生地や麺棒に加わる力を均一にさせるには
手や麺棒の重みを使うことです

できる限り力を抜いて麺棒を扱うように心がけましょう

麺棒の方向は変えない

麺棒を動かす方向は変えずに
生地の角度を変えて伸ばしていきます
(自分の身体の位置を変えるのもあり)

真ん中から奥、真ん中から手前のように
縦の動きのみで麺棒は動かしてください

縦以外に斜めや横のように麺棒を動かすと
上二つのコツが使えなくなってしまいます
特に2つ目は身体から手までの距離が左右同じでないと上手くできないので
加わる力を一定にするためにも麺棒は縦で動かしましょう!

常に真ん中から伸ばす

赤い四角が生地だと思ってください
写真の麺棒があるところから毎回伸ばし始めるようにします
生地を伸ばす時は真ん中から均等な力で端へ向かって伸ばしていきます

動画では端からも始めている時があるように見えますが、麺棒を生地の上で転がして真ん中に戻しているだけになります

真ん中から端へ手を動かすのは生地を『伸ばす』必要があるからです

「生地を伸ばす」=「生地を横方向に広げる」なので、
必ず伸ばしたい方向にのみ力を加えてあげましょう

最初は目的の厚みにしない

生地を目的の厚みにするために段々と薄くなるように麺棒で伸ばしてください
いきなり薄くしてしまうと生地が偏ってしまったり、幅や厚みがバラバラになったりします

パン生地には戻ろうとする力が働くので生地をいきなり伸ばすと変に戻ろうとしてしまい、結果として厚みや大きさが変わってしまいます
生地を段々と薄くさせることで、生地に急なストレスを与えることなく幅や厚みを伸ばしていきます

もう一つ注意すべきはテーブルとのくっつき
生地の底面は打ち粉をしていてもテーブルにへばりついてしまいます
伸びる先の生地がテーブルにくっついたりしていると、生地が詰まってしまい不均一な状態になりやすいです
くっついていたとしても

端は1cm程度空けて

麺棒で生地を伸ばす時に限らず生地を均一な厚みで伸ばす場合には
端を写真のように1cm程度空けて、伸ばさない部分を作ります

生地を端まで伸ばそうと潰すと中心よりも薄くなってしまいます
生地が伸ばされている時は端まで行く間ずっと、伸ばした先に生地がある状態で伸びていくのですが、
端っこになると先の生地がない為、意識していないと薄くなってしまいます

棒状伸ばし

次は棒状の生地伸ばし
これにもコツが6つあります

  • 円を意識して潰す
  • 3つ折りと2つ折り
  • 閉じ目はしっかり閉じる
  • 常に真ん中から伸ばす
  • 長さではなく太さを変える
  • 閉じ目は常に下を向く

生地を棒状に伸ばすには以上の6つを意識してやってみましょう

最初は円を意識

目指すのはひたすらに『円』

平状伸ばしでキレイな円にするコツは解説しましたが、基本は同じです

棒状伸ばしの場合、麺棒で伸ばす必要はないので私は手で伸ばしていますが
円盤状の生地伸ばしができていない方は麵棒を使って
同時に練習するのがオススメです

手で伸ばす時も意識すべき点は大きく変わりません

  • 真ん中から潰してから周りを潰す
  • いきなり完成形までは潰すさない

麺棒での生地伸ばしができて、手で伸ばす時にもこの2つがしっかりとできていれば大丈夫です

特に初心者のうちはここを疎かにすると上手にできません
教えてる方の中にはいびつでも問題ないと言う方がいますが、それは上手になってからの話…

3つ折りと2つ折り

生地伸ばしで最も重要な工程です

生地を伸ばす前準備になるのですが、
ここで生地が張れていなかったり、不均一だと生地伸ばしは上手くできません

3つ折りと2つ折りをすることで生地にしっかりとハリを与えつつ
最初の生地の長さをある程度揃えられます

3つ折りの工程は

  1. つぶした生地をひっくり返す
  2. 下から2/3くらいで折る
  3. 上からも同様に折る

常に生地を張ることを意識して、端を少し押しながら折っていきます
端を押しながら折ることで生地が張りやすくなります

『2つ折りのポイント』
端と端をくっつけてから生地の中心めがけて少し押し付ける

3つ折りと2つ折りを意識してあげれば、自然と生地が張れるようになります

閉じ目はしっかり閉じる

閉じ目はしっかりと閉じることが生地のハリを保つのに非常に重要です

閉じ目の閉じが甘いと
生地を伸ばしてる時にだんだんと生地のハリが無くなっていきます

しっかりと閉じておくことで、三つ折りと二つ折りのハリを維持したまま生地を伸ばすことができます

常に真ん中から伸ばす

生地を伸ばす時は常に真ん中から均等な力で端へ向かって伸ばしていきます

この時に
手の付け根と指先はテーブルにつけた状態で伸ばすと生地に均等な力がかかりやすくなります

真ん中から端へ手を動かすのは生地を『伸ばす』必要があるからです

「生地を伸ばす」=「生地を横方向に広げる」なので、
必ず伸ばしたい方向にのみ力を加えてあげましょう

長さではなく太さを変える

今までの説明を見ていると
生地を長く伸ばそうとして、どうしても横に引っ張るように生地を伸ばそうとしてしまいます

しかし、
生地にはゴムのような性質があるので引っ張られた生地は元の形に戻ろうとして縮んでしまいます

できる限り縮む力を抑えた伸ばし方が
太さを変えるように押しながら伸ばすことです
この方法でできる限り生地を縮めずに効率よく生地が伸ばせるようになります

平状伸ばしでもあったように最初からその太さにするのではなく、
目的の太さよりも二回りくらいから段々と細くしていきましょう

手とテーブルの間を何cmにするかを意識すれば
力加減という「目に見えない力」ではなく「長さ・幅という目に見える指標」になるので均一な太さで生地が伸ばせるようになります

閉じ目は常に下を向く

つまりどういうことかと言うと
『あまり転がさないで伸ばす』です

生地を大きく転がしてしまうとどうしても生地のハリが無くなってしまいます
閉じ目をしっかりと閉じていてもハリがどんどんなくなっていきます

閉じ目を常に下にした状態で伸ばすと生地のハリが維持しやすくなります

しかし、
閉じ目を下にしながら伸ばすと言われてもいまいちやり方がピンとこないと思います

やり方のコツとしては

生地を大きく転がさないようにするには
指の付け根(赤線)生地に置き、点線よりも先に行かないように意識すると閉じ目を下にしながら上手に伸ばしやすいです

生地のスタート位置は変わりませんが、点線の幅は変えていきます
生地の太さに応じて少しずつ点線の幅を狭くするようにしてください

ちなみに、フランスパンのように太くなったとしても手の付け根と指先がテーブルから離れることは基本的にありません

素早くこなすコツ

スキルアップ

生地伸ばしには共通する素早くこなす3つのコツがあります

  • 生地は引っ張らない
  • 長さや大きさではなく太さや厚さを意識
  • 生地はしっかりと休ませる

この3つのポイントを意識して手早く成形していきましょう

生地は引っ張らない

勘違いしがちですが、

『生地伸ばし』=『生地を引っ張る』
これは間違いです

生地は引っ張ってもすぐに戻り、生地を傷めるだけになってしまいます
素早くこなす上で生地が戻ってしまうような成形では
時間のロス以外の何ものでもありません

長さや大きさではなく太さや厚さを意識

生地を引っ張らないならどうやって伸ばすのが効率的なのか

それは生地をつぶしながら太さ厚さを変えていくことです

長さや大きさを意識するとどうしても引っ張りやすいですが、
太さや厚さを意識することで引っ張らないように成形できます

生地はしっかり休ませる

『素早くこなす』と『休ませる』
この二つは一見違うように見えますが、生地をしっかり伸ばすには休憩が必要です

グルテンは休ませてあげることで緩くなって伸びやすくなります

生地を休ませてる間に片付けや次の準備をすると作業自体の時間も早くなっていきます
成形を早くするには時間のロスがないように意識して無駄を省いていく必要もあります

正確性を上げるコツ

スキルアップ2

ここでいう正確性とは
『たくさん作った時に何%上手くできるか』
「上手く」の基準は自分で決めた基準でもいいですが、
参考としてお店で売ってそうなレベルで考えると良い目標になると思います

使う材料の重さを揃える

当然なことかもしれませんが
重量がバラバラな生地や餡子で成形すると
大きさや形もバラバラになりやすいです

重さを揃えてあげることで生地を伸ばした時の生地の厚さや太さ、長さも揃います

体のものさしを使う

目で見ただけよりも伸ばした生地が

「自分の親指何本分の直径になるのか」
「手のひらの幅と同じ長さになるのか」

これを覚えておくだけで
毎回同じ【長さ】や【大きさ】に生地を伸ばすことができるようになります

私はこの体のものさし上手く使えるかどうかが正確性に一番大事だと考えています!

毎回同じ手数とリズム

生地の状態が同じであれば
全く同じやり方をすれば
全く同じパンができます

寸分の狂いもなく全く同じやり方でやるのは流石に難しいので
せめて手数とリズムは揃えられるようにしよう!

手数とリズムが合っていれば
ほとんど同じ動きが再現できてると思います

まとめ

読み込めない方はこちら

『作業工程』

  1. 真ん中から伸ばし始める
  2. 端は1cm残すようにする
  3. 生地を90°回転する
  4. 1~3を繰り返す
  5. 生地を目的の厚みまで伸ばす

『目指すべき基準』

  • 生地にハリがある
  • 均等な厚みになっている
  • 目的の形や大きさになっている
  • 毎回同じ形を作れる

『平状伸ばしのコツと意識』

  • 麺棒の持つ手は端、生地は中心
  • 麺棒と手の重みを使う
  • 麺棒の方向は変えない
  • 常に真ん中から伸ばす
  • 最初は目的の厚みにしない
  • 端は1cm程度空ける
読み込めない方はこちら

『作業工程』

  1. 生地を円状につぶす
  2. 三つ折りから二つ(or三つ)折り
  3. 閉じ目は常に下にして
  4. 真ん中から端へ伸ばす

『目指すべき基準』

  • 生地にハリがある
  • 均等な太さになっている
  • 目的の長さになっている
  • 毎回同じ形を作れる

『棒状伸ばしのコツと意識』

  • 円を意識して潰す
  • 3つ折りと2つ折り
  • 閉じ目はしっかり閉じる
  • 常に真ん中から伸ばす
  • 長さではなく太さを変える
  • 閉じ目は常に下を向く

『共通する素早くこなすコツ』

  • 生地は引っ張らない
  • 長さや大きさではなく太さや厚さを意識
  • 生地はしっかり休ませる

『共通する正確性を上げるコツ』

  • 使う材料の重さを揃える
  • 体のものさしを使う
  • 毎回同じ手数とリズム

動画でも分かる通り
生地伸ばし自体はやはり基礎なのでそこまで難しくはありません

今回解説したコツや意識でしっかりとやっていけば
やればやるだけ上達していきます

Ich wünsche dir alles gute!

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