手作りパンの焼成温度と時間!不味いパンを焼かないための3つの目安

生地を捏ねて、成形して、発酵させる

ここまで上手にできても『焼き』を失敗すると美味しくないパンができてしまいます

そんなもったいないことをしないために

パンの種類によって変わる焼成温度と焼き時間の目安を3つ紹介します

ハード系のリーンなパンを焼く

バタール
そもそもリーンなパンってなに?

リーンなパンは「砂糖が少ない or 入っていない」「油脂が少ない or 入っていない」配合のパンに使われることが多く、副材料がほとんど入っていないパンのことを指します

250℃⇒230℃ 20分

カンパーニュやバケット、ロデブなどのリーンなパンは

できるだけ高温でサクッと焼くのが美味しいです

250℃くらいでしっかりと予熱をし、パン生地を入れてから蒸気をたっぷりと入れ、230℃に設定して約20分焼きます

こうすることでパンの耳が薄く、中がふっくら・もっちりしたパンが焼きあがります

低温で焼いてしまうと耳が厚くなり、パサついたパンになってしまうので焦げない範囲の高温でサッと焼くようにしましょう!

注意するポイント

  • 砂糖が入ってる⇒焼き色がつきやすい
  • 砂糖が入っていない⇒焼き色がほとんどつかない
  • 250℃に設定しても250℃になってないことがほとんど
  • 発酵状態が悪いと焼きが良くても固いパンになってしまう

砂糖の量によって焼き色のつきやすさが変わる

砂糖にはいろいろと効果がありますが、その一つにパンに焼き色をつけやすくする効果があります

そのためお使いの配合によって焼き時間が前後してしまったり、砂糖が入ってないと焼き色をつけるのは難しくなってしまいます

プロの方や砂糖を使わないパンを焼きたい方は砂糖に頼らない焼き方や製法を探す必要があります

250℃設定はの完了音は250℃ではない

意外な落とし穴で、温度が上がりましたよーっていう通知音が鳴った後にオーブンの温度を温度計で測ると5~10℃くらい低いことがほとんどです

オーブンによる違いもありますが、通知が鳴ってから少し待ってあげた方がしっかりと予熱されることが多いと思います

発酵状態が悪いと固いパンになる

いくら『焼き』が良くても発酵状態が悪いと固いパンになってしまいます

『焼き』にすべての原因があるとは限らないので注意しましょう!

家庭のオーブンが250℃にならない方にオススメの焼き方

家庭用のオーブンだと250℃どころか230℃にもできないオーブンが多かったりします

そんな方でもリーンなパンが上手に焼ける方法でオススメなのがダッチオーブンを使った焼き方です

オーブンが250℃まで上がる方でも

更に美味しくパンを焼くために使うオススメの方法なので流し読みだけでもしてみてください

ダッチオーブンでのパンの焼き方
  1. ダッチオーブンをオーブンの中に蓋ごと入れる
  2. オーブンでできる一番高い温度にセットして十分に予熱する
  3. やけどしないようにダッチオーブンを取り出し、発酵させた生地を入れる
  4. 10~15ccのお湯を生地の脇に流し入れ、蓋をしてオーブンに戻します
  5. 蓋をした状態で10分焼きます
  6. 10分したら蓋を取り外して焼き色が付くまで焼きます(10分くらい)
  7. オーブンの設定は焼き終わるまで変更しなくて大丈夫です

日本のオーブンのサイズ感にマッチした大きさで、350g400gくらいの生地量のパンだと良い感じに焼けます

家庭用のオーブンでリーンなパンが焼きたい人にはオススメです

日本では買えそうにないですが【ProCook】というダッチオーブンも良く、

ドイツのパンの先生から教わったオススメのダッチオーブンになってます。大きめですが料理にも使えてパンも焼ける最強の調理器具だと教えてもらいました

ル・クルーゼのブレッドオーブンも良さそうです

同じ24cmサイズで日本のオーブンのサイズ感にもあっています

色味もオレンジやチェリーレッドが良い感じ!

リッチな菓子パンを焼く

リッチなパンってなに?

リッチなパンとは副材料を多く入れたパンのことです

副材料を入れることで、しっとり感やバターの香り、甘さにバリエーションをつけられるので、

初めてパンを作る方はリッチなパンから始めましょう!

220℃⇒200℃ 11分

あんぱんやバターロール、塩パンなどのリッチなパンも

できるだけ高温でサクッと焼くのが美味しいですが、

生焼けになりやすかったり焦げやすいのでリーンなパンよりも低い温度で焼きます

220℃くらいでしっかりと予熱をし、パン生地を入れてから蒸気をたっぷりと入れ、200℃に設定して約11分

加水量やパンの種類によって大きく変わってしまいますが、50~60gの生地は15分より長く焼くことはしないようにした方が美味しく焼けます

注意するポイント

  • ミルクや脱脂粉乳、スキムミルクが入ると焼き色が付きやすくなる
  • 生焼けには注意

ミルク系が入ると焼き色が付きやすい

ミルク系には乳糖という糖分が入ってるのでその糖分が焼き色をつきやすくします

レシピの中にミルク系が入っていたら焼き時間の2/3あたりの時間で一度見て、焼き色に合わせてオーブンの温度を変更してみてください

生焼けになりやすい

ミルクや砂糖が入っていると想像よりも早く色がついてしまったりするので生焼けになりやすいです

もうすでに色がついてしまったけど生焼けの場合には

アルミホイルを上に被せ、少し温度を下げて焼き続けるか

取り出してレンジでチンもありだと思います

編み込みパンを焼く(大きな菓子パン)

リッチな生地を大きな重量で焼くのですが焼き時間を変更するだけで大丈夫です

220℃⇒200℃ 25分

220℃くらいでしっかりと予熱をし、パン生地を入れてから蒸気をたっぷりと入れ、200℃に設定して約25分

こちらは生地の量が多く、240g~360gくらいのパンは25分程度焼く必要があります

同じレシピでも生地の量によって焼き時間が変わったり、温度が変わったりしますが、

編み込みパンの場合は温度を変えなくても大丈夫です

注意するポイント

リッチな菓子パンと注意点は同じで、

  • ミルクや脱脂粉乳、スキムミルクが入ると焼き色が付きやすくなる
  • 生焼けには注意

この二つになります

生焼けかどうかは竹串を刺して判断するか、温度計を刺してみて94~96℃を超えているかどうかを確認してみてください!

まとめ

リーンなパン

・250℃⇒230℃

・蒸気多め

・20分

リッチな菓子パン

・220℃⇒200℃

・蒸気多め

・11分(50~60g)

編み込みパン

・220℃⇒200℃

・蒸気多め

・25分(200g以上)

パンは使っている材量の種類や量によって焼き時間や温度が変わり、生地の量によっても変わってしまいます

今回はパンの種類別で大まかな目安となる時間と温度を紹介しました

これからパン作りをする方の助けになったら嬉しいです

パンの焼き時間は同じレシピを使っていてもその人によって190℃で15分だったり、210℃で11分だったりと違いがあります

私が紹介する方法は基本的に

高温でサクッと焼くことで、パンのふっくら感やジューシー感を最大限に発揮させるようにしています

違う考えの方もいるのであくまでも参考程度にしていただけると幸いです。

おまけ

リーンなパンのところでも紹介したダッチオーブンはリッチな菓子パンや編み込みパンを作る時に使うとふっくら感が増し、パサつきにくくなります

焼き方はリーンなパンで紹介した方法とほとんど同じで、時間と温度をリッチなパンの温度に合わせるだけでできます

ダッチオーブンでのパンの焼き方
  1. ダッチオーブンをオーブンの中に蓋ごと入れる
  2. オーブンを220℃にセットして十分に予熱する
  3. やけどしないようにダッチオーブンを取り出し、発酵させた生地を入れる
  4. 10~15ccのお湯を生地の脇に流し入れ、蓋をしてオーブンに戻します
  5. 蓋をした状態で焼き時間の半分焼きます
  6. 焼き時間の半分が経ったら蓋を取り外して焼き色が付くまで焼きます(残り半分)
  7. オーブンの設定は焼き終わるまで変更しなくて大丈夫です

2 COMMENTS

豊田幸子

いつも成形方法など学ばさせて頂きありがとうございます💕
リーン生地のストウブでの焼き方ですが、生地の脇に100-150ccの水を入れるとのことですが、生地がビチャビチャにはならないのですか?10ccも多いイメージでしたが、確認させて下さい。

返信する
リオ

コメントいただきありがとうございます!
すみません!!誤字でした
100ccも入れたら確かに生地がビチャビチャになっちゃいます
ご指摘いただき本当にありがとうございます

返信する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA